皆さんシエスタをご存知でしょうか?
なんとなく聞いたことがあるという方が多いと思います。
今回はそのシエスタとは一体なんなのか?
そして、その効果と、効果的な行い方を紹介していきたいと思います。
僕自身も行っていて、実感した効果も紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。
シエスタとは?
シエスタとは、スペインの慣習で長い昼休憩のことを言います。
シエスタというと日本では、昼寝というイメージの方もいらっしゃると思いますが、本来は昼寝をしなくてもお昼に2時間ほどの休憩を取ればシエスタになります。
スペインの人々は伝統的に、お昼の13時から〜16時頃までの間に2時間ほどの休憩をとり、昼食をゆっくり楽しみ、少し昼寝をして、午後の仕事に戻るというスタイルで働いていました。
なので、シエスタ時体が国全体の習慣なため、昼過ぎになると飲食店以外のほとんどのお店がクローズになってしまいます。
✅シエスタ(休憩+昼寝)を取る国
・スペイン
・アルゼンチン
・フィリピン
・ギリシャ
・インド
・中国
ただ、スペインでは近代化が進んでいる今、この伝統的な習慣はなくなりつつあります。
国際社会と足並みをそろえ競争力を高めるために、大手企業がシエスタを廃止するようになったからです。
ただこのシエスタはすごく体や脳に良い影響をもたらします。
昼寝をやめたら死亡リスクが37%上昇
先程紹介した、スペイン以外にもギリシャなどでシエスタの習慣がありましたが、今現在は少なくなっています。
それは、世紀の変わり目で、シエスタの習慣をやめさせようとする圧力が大きくなったからです。
ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームが、シエスタをやめたことが健康にどのような影響を与えたか調査を行いました。
調査の対象は2万3000人以上のギリシャ人の男女で、年齢は20歳から83歳まで。調査期間は被験者の多くがシエスタをやめることになった6年間です。
シエスタをやめた結果は悲惨でした。
調査を行なった6年間で心臓病による死亡リスクが、シエスタの習慣を維持していた人たちに比べ、37%も上昇しました。
最も大きく影響したのは、働く男性で、死亡リスクが60%以上も上昇しています。
人間は本来1日に2回眠る
人間の正しい眠り方は、二相睡眠と言われています。
二相睡眠とは1日に2回眠ることで、人間はもともと昼寝をしっかりと取っていました。
ですが、先進工業国で暮らす大人のほとんどは、単相睡眠を取っています。
これは1日に1回の睡眠のことで、夜の間に1回だけ眠るのみです。
しかし、電気のない世界では、今も二相睡眠を取っています。
例えば、ケニア北部に暮らすガブラ族や、カラハリ砂漠のサン族といった狩猟採集民は今でも二相睡眠です。
夜に7時間ほど寝て、さらに昼には30分から60分の昼寝をとっています。
二相睡眠の起源は文化とは関係ありません。これは、生物的な習慣です。
地域による文化の差に関係なく、全ての人類が、午後になると眠くなるという遺伝的な性質を備えています。
あなたにも午後になって、猛烈な眠気に襲われた経験があるでしょう。
人間は進化の過程で、昼食後に眠くなるという特徴を身につけました。
これは体が睡眠を必要としている証拠です。人間にとって自然のリズムになります。
以上のことからわかるのは、現代人の生活は本来の睡眠パターンから外れているということ。
人間は本来、二相睡眠をする生き物です。
だからこそ、遺伝子に刻み込まれた二相睡眠のリズムを放棄したギリシャの人々は死亡リスクが上がってしまったのです。
シエスタ・昼寝の効果
脳の疲れを取る
昼寝をすることにより脳の疲れを取ることができます。
それにより、認知能力や注意力が上がります。
代表的なのはNASAの研究で、宇宙飛行士の睡眠について行った実験で、昼に26分間の仮眠を取った結果、認知能力が34%上昇し、注意力が54%もあがりました。
つまり、集中力が上がったということです。
また、脳の疲れを取ると、記憶力まで上がることが実証されています。
ストレス解消
仮眠は脳をクールダウンする効果もあります。
ストレスを軽減してくれるのです。
朝からフルで脳を使っていると、昼過ぎには脳がオーバーヒートしてしまうことも少なくありません。
そうなるとケアレスミスが増えたり、ちょっとしたことで、イライラしてしまったりします。
これも、仮眠を取り脳を一旦リセットすることで、ストレス対策にもつながります。
死亡リスクが低下
午後に昼寝をすることにより血圧が下げる事ができます
そうする事で以下の病気の予防につながります。
・心臓病
・脳梗塞
・糖尿病
睡眠負債の解消
睡眠負債とは、毎日の必要な時間を取れず、睡眠不足が蓄積した状態のことを言います。
この状態が続くと脳のパフォーマンスが低下し、作業効率が落ちてしまいます。
足りない睡眠時間は、睡眠の質をあげたり、昼寝を取ることによって補うことができます。
なので、睡眠負債は昼寝で返済できるようにしましょう。
昼寝の効果的な取り方
昼寝は取り方がすごく重要です。
取り方を間違えてしまうと、午後の作業の妨げになってしまったり、夜の睡眠の質を下げてしまったりします。
なので、しっかりと正しい昼寝をするように心がけましょう。
昼寝は15分から20分
時間は15分から20分程度にしましょう。
30分以上の長い睡眠をとってしまうと、深い睡眠に入ってしまい、夜の睡眠の質を下げてしまいます。
20分だと寝た気がしない方もいるかもしれませんが、その程度でも脳の疲労物質を取り除く効果はしっかりとあります。
また、長い睡眠は寝起きが非常に悪くなってしまいます。
そのせいで気分も晴れず、なかなか作業に取り掛かれなくなってしまうと思うので、15分から20分を目安にとるようにしてください。
決して横にならない
昼寝をする時は基本、横にならないようにしましょう。
横になってしまうと眠りが深くなってしまいます。
また体が休む時間と認識してしまうため、起きるのに一苦労になってしまいます。
なので、基本は椅子に座って寝るようにして下さい。
そうすることで、脳だけ眠れて、体は少し緊張した状態を保つことができます。
その状態が昼寝は大事です。
五感をできるだけシャットダウンする
聴覚や視覚などが反応しているとあまり良い睡眠は取れません。
なので、耳栓やアイマスクを着用するのがお勧めです。
基本僕も昼寝をする時はAir Pods pro をして周りの音を聞こえないようにして、机にうつ伏せになって寝るようにしています。
また、目を閉じていても光は感じてしまうものなので、部屋が明るい場合などではアイマスクなどを着用しましょう。
こうすると20分の睡眠でも頭はスッキリし、起きた直後でも倦怠感がなくすぐに行動できるようになります。
まとめ
✅おさらい
昼寝の効果
・脳の疲れを取る
・ストレス解消
・死亡リスクの低下
・睡眠負債の解消
昼寝の取り方
・15分から20分前後
・横にならない
・五感をシャットダウン
シエスタ(昼寝)は人間が本来取るべきものになります。
もし可能なのであれば、1日に2回睡眠を取るようにしてみましょう。
また、実際僕が昼寝をしてみて午後のパフォーマンスの上がり具合が変わりました。
今まで、昼寝をとっていたのですが、横になって寝てしまっていたために、その後体が重くてすっきりしませんでした。
ですが、座って寝るように心がけた結果、昼寝の効果をすごく実感できました。
午後のパフォーマンスだけでなく、夜の睡眠の質まで良くなりましたので、皆さんもぜひ昼寝をとって脳のパフォーマンスを上げ健康的な体になっていきましょう。
また睡眠の質を上げるために効果的なアイテムを紹介している記事もありますので、気になる方はチェックしてみてください。